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それからラジル達は埋蔵金を全て盗み、ギルドに帰ってきた。
「頭ぁっ!!お帰りなさい!遅いんで心配しましたよ!」
ラルクとラジルは顔を合わせる。
別にこの時間帯に帰ることは珍しくない。
むしろ速いほうだ。
「ああ。だが、別に遅くはないだろう」
「へ?だって透さん、ずっと前に帰ってきてますよ」
「「ΣΣΣハアアアアァァアア!!!!???」」
ラルクは急いで透専用のテントに向かう。
そこには、昼と同じく恥じらいなんて知るかという格好の透が寝ていた。
「な、何で…」
「透さん、さすがですよね!宝をいっぱい持ってかえってきましたよ」
「……」
ラルクは無言で透に近付くと、脇腹を擽った。
『ΣΣΣうきゃあぁっっ!!!!』
この小説を連載し始めて、やっと女らしい声が出た。
透は跳ね起きると、きっと紅潮した顔でラルクを睨み付ける。
ラルクの笑みはそれにも動じない。
「透、なんで先に帰ったんだ?」
背後には鬼が見える。その姿に透は身震いした。
『だ、だってヤル気出なくてΣΣふゃにゃだだだだだだだだ!!!!』
ラルクの悪のツネリ攻撃!急所に当たった!
透は170のダメージを受けた!
透は痺れてしまった!
「な・ん・で・さ・き・に・か・え・っ・た・?」
『ΣΣΣはやひやふはやひやふはやひやふ~!!!!(涙)』
ぱっと手が透の頬から離れると、すぐさま距離を取る。
ラルクの背後には相変わらず般若が見えた。
『うー…ラルクの鬼畜「え?」なんでもないよ、!!!!』
ついに表示までおかしくなる程慌てる透。この状態のラルクには大人しく従うしかない。
『えっとなー…』
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