球技大会開会式

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球技大会の開会式が始まります。 校庭では、各クラスそれぞれが男女別に出席番号順に整列して並びます。 出席番号は アイウエオ順で決められていて…私の名字は天城(アマギ)で出席番号は1番でした。 全校朝礼や各集会がある度に出席番号順に整列するのですが…私はいつも先頭でした。 私は、どちらかというと地味で大人しい部類の生徒でしたので、先頭に立たなければいけないのは毎回の行事のたびに苦痛でした。 そして、ちぃちゃんの出席番号は2番で、いつも私の後ろに彼女が並びます。 ことあるごとに、ちぃちゃんが後ろにいて悪さをするので困りものです。 私が、いつも目立たないようにしてる気性につけ込んで様々な悪戯を仕掛けてくるのです。 ちぃちゃんは、私に対してスキンシップのつもりなのでしょうが……はなはだ迷惑でした。 スカートを踏んづけたり、息を吹きかけたり…脚を擽ったりと他愛もない悪戯ばかりですが… その日も開会式の始まる寸前に、ちぃちゃんがやたらニタニタしてたので…何か良からぬことを企んでるって予感がしました。 通常の催しの際では、必ずクラスの委員長、副委員長が、男女それぞれの列の先頭に出て行事を仕切ります。 男子の列には委員長の脇阪拓也クン、女子の列には副委員長の春日野あずみサンが私達の前に並びます。 脇阪クンはイケメンで成績優秀、背が高くて全校女子生徒の憧れの的でした。 また、副委員長の春日野サンはクラス1の人気者で男子女子の性別を問わず絶大な支持を受けていました。 春日野サンは美人というより愛くるしい笑顔が魅力的な感じの素敵な女子です。 誰に対しても優しくて思いやりがあるので、みんなに慕われていました。 脇阪クンと春日野さんは美男美女で、とてもお似合いのコンビでした。 私の目先でにこやかに語り合う二人の姿は、まるで映画の1シーンのように美しく素敵です。 私は眼鏡を外していたので美しい2人の姿をハッキリと見れないのが残念でした… 乱視まじりの極度の近視なので、直ぐ目の前にいる人の顔でもボケボケなのです。
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