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バレーボールのメンバーは、クラスでは勉強やスポーツになんの取り柄もない地味で孤独な女子生徒ばかり…の編成です。
6人のメンバー中、体育を除いた勉強の成績だけは上位クラスの私は…やたら目立ってしまいます。
クラスの中心にいる仲良しグループにそっぽを向いている私はクラスの嫌われもので…作為的に掃溜のバレーボールチームに入れられたようです。
私に限らず、みんなクラスではイジメの対象になっている疎外された人達ばかり…友達もなく孤独な面々でした。
地味で目立たない生徒ばかりでしたから体育委員は私にリーダーを押し付けたのです。
私はリーダーになるのは苦手で嫌だったのですが…私以上にリーダーに不向きな生徒の集まりでは受けざるを得ませんでした。
雰囲気的には、疎外された者同士の集まりなので、個人個人がバラバラで活気のないチームでした。
誰も雑談することもなく静かに立っているだけ…私に話しかける生徒などいるはずありません。
6人のメンバーが揃ったので…私は嫌々顔を上げて不慣れな挨拶をしてから…メンバー各自に対戦表のプリントを配ります。
プリント配布中に無口なメンバーばかりのわりに不思議とザワツいてて変な感じがしました。
私は6人目のメンバーに対戦表を渡した時…
アレレと思い目を細めました。
メガネを掛けてなかったので、私が間違えたのかと思ったのです。
「えへへ…来ちゃった。天城さん、よろしくね!」
…て、照れ臭そうにニコニコして私に話しかけるメンバーって?
そこに立っていた六人目のメンバーは副委員長の春日野さんでした。
私は目を疑います。
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