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先行した試合の勝敗が決まったので…私達チームはバレーコートに向かいました。
相手チームが先にコートで待っていたのですが…
相手チームの顔ぶれを見て私達はビックリしました。
何と、相手チームには完全無欠女史の異名を持つ生徒会長の雨宮さんがいました。
雨宮さんはテニス部の部長でしたし、他のメンバーも陸上部、卓球部、剣道部に所属した体育会系の面子で占められていました。
こんな体育会系チームになんか勝てっこない。
我がチームの同士は相手チームを見るなり、狼狽して沈黙してしまいました。
さっきまでは、みんなで優勝しようって気勢を上げていたはずだったのに…
心配になった私は、春日野さんに頼ろうと周囲を見渡します。
しかし、何処にも春日野さんの姿はありません。
慌てて、メンバー1人1人に春日野さんの居場所を聞いて見ましたが誰も知りません。
私は途方に暮れてしまいました。
他のメンバーも不安になったらしく私の周りに集まって来るのです。
メンバーが私に助けを求めて来るのですが…
春日野さんが不在だからって私に縋って来られても困ります。
私は茫然自失して立ち竦んでいました。
そんな状況でバレーの責任者である先生が確認に来ました。
「天城、チームは5人だけか?」
混乱した私は、顔面蒼白、その場で固まってしまいました。
他のメンバーなんか頼りにならない…
私がしっかりしなくては!
でも、いくら焦っても何も思いつきません。
何て私は愚かなんだろう。
私は途方に暮れます。
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