おまけ

2/3
前へ
/104ページ
次へ
甘い甘い情事のあと、こいつは爆弾を落としてきた。 「たっちゃん、今度はドイツに行くことになっちゃった」 「はっ?」 確かに、待ってるって言ったし、約束したけど… また?また…? 帰って来てから、まだ1カ月も経ってないのに… 「たっちゃん?」 ゆーいちが眉毛を下げて俺を呼ぶ。 「待てない!」 「えっ?」 「俺もう待っとかないから!知らない!もうゆーいちなんか知らないからな!」 ごろんと布団の中に潜り込んだ。 「たっちゃん…」 「お前なんかドコにでも行っちゃえ!俺は頼まれても待たないからな!」 ガバッと布団を剥ぎ取られて、暖かい体温を感じた。 「…ゆーいち?」 「親父がドイツで勉強して来いって…」 聞きたくない、こいつはまた… ――…行っちゃうんだ。 「それで、今度はたっちゃんも連れて行けって…」 「えっ?それって…」 「たっちゃん、俺と一緒にドイツに行ってくれませんか?」 "待ってろ"よりも数百倍も嬉しい言葉。 「ゆーいち!」 ゆーいちに抱きついた。 「返事は?」 「行く、んっ…」 重なる唇から漏れる愛の言葉。 これからも、お前のことを待っとくよ。 ずっと、ずーっと待ってるから。 I'm waiting for you forever. おまけEND あとがき→
/104ページ

最初のコメントを投稿しよう!

323人が本棚に入れています
本棚に追加