最後の戦い

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「本来の心を封印してしまったのは母上を守る為でした、しかし封印している内、いつしか本当に慈愛と言うものを無くしてしまいました…」 タケル、いやヤマトヒメはボロボロと涙をこぼしながらタケル以前の事をスサノオに話す。 スサノオと出会う前にヤマトヒメに起こっていた事態。 子供や愛する人を手にかけてしまった事。 ヤマトタケルと名乗られ、ヤマトヒメを既に死んだ姉として封印してしまったこと。 心を押し殺し、いつしか本当に心は押し殺され、しかしそれでも尚心の奥底は苦しんでいた事全てを。 黙って聞いていたスサノオだが、ヤマトヒメが語り終えるとスサノオは 「あなたもやり直せるチャンスはいくらでもあるんだ、だからあまり抱えこむなよ…」 と涙を流しながら優しく話しかける。 「スサノオさんのおかげで今私は心を取り戻せた。今度生まれ変わったら…生涯曲がらない生き方がしたい…」 「ああ、でも誰だって、間違う事もあれば正しく生きられる事だってある、ただ言えるのは、あんたを思う人は、俺も含めて誰かはいるって事さ」 スサノオは優しく微笑んだ。
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