最後の戦い

9/9
前へ
/156ページ
次へ
「スサノオさん、実は私はあなたが…」 ヤマトヒメはスサノオに何かを言おうとしたが、その時首をがっくりとさせ、息を引き取った。 スサノオはヤマトヒメの体を抱きながら 「ヤマトヒメ、あんたの遺志、ずっと受け止めておくぜ」 と言い、ヤマトヒメを天に見送った。 しかしスサノオは理解していない事が一つあった。 ヤマトヒメが死ぬ間際、スサノオに恋心を抱くようになった事を。 スサノオが外に出たその時、一羽の白鳥が飛んでいくのを、スサノオは見た。 それはヤマトヒメが白鳥となり、喜ぶように空を舞っているようにスサノオは感じられた。 「ヤマトヒメ…天国で、絶対に幸せになれよ!」 スサノオは優しい眼差しで、輝くように空を舞う白鳥に向けて言った。
/156ページ

最初のコメントを投稿しよう!

66人が本棚に入れています
本棚に追加