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日本に歴史が刻まれるまだ過去の話。
日本はかつて倭国と呼ばれ、大陸からは半ば蔑みと哀れみの眼で見られていた。
その頃は疫病も流行り、土地の奪い合いの争いも起こり、不安定な情勢であった事もあるのかもしれない。
人々はそのような社会に生き、耐え忍んでいたが大陸からやってきた船が倭国に様々な文化を伝えて来た事により、豊かになった。
豊かと言っても倭国の一部分だが。
「オオウスノクニ」もその一つで、大陸の文化を受け入れ大きくなった国家である。
しかし、それを奪い、我が物にしようとせんクニもまたあった。
それはオウスの国、オウスの国もオオウスに負けず劣らず大規模な文化を築いていたが、若くしてオウスの国の王となったヤマトタケルはその華奢で少女のような美しい容姿に似合わず猛々しい野心を胸に秘め、オオウスをも治めようとしていたのだ。
王子であり、隊を率いる事になったヤマトタケルは、茂みに隠れ、攻撃の機会を伺った。
やがて、オオウスの警戒が手薄になったのを良い事に、ヤマトタケルは攻撃の合図をした。
兵士達は火の矢をオオウスの国めがけて放つ。
オオウスの大きな町はたちまち火の海の地獄と化し、人々は逃げ惑った。
「おのれオウスの軍め!宣戦布告も無しに攻め込むとは卑怯なり!」
オオウスの軍勢はオウスの不意打ちに戸惑いつつも、武器を取って必死に抵抗した。
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