program2

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. 「おはようっ!」 チュンチュンと囀る鳥の鳴き声より先に。 キラリと眩しい窓から差し込む朝日より先に。 朝だというのに妙にテンションの高い声と。 何も企んでないかの如くな、けれどやはり何かを企んでそうな満面の笑みと。 亜梨沙のそれが、僕の耳に目に届いた。 まだ全く働いていない頭を必死に動かして、とりあえず時計をみようと動く。 「8時45分だよ。寝すぎ! はい、起きるっ!」 先に時刻をつげられ、仕舞いには上半身を起こされた。 重い目を擦り、重い体を動かす。 眼鏡をかけようと枕元をまさぐるけれど……… 「ん……めがね…」 ない。 眼鏡がないと1㍍先も見えない。『ない』じゃあシャレにもならないぞ。 「あ、眼鏡探してるの?亜梨沙が預かってるよん。 亜梨沙が洗面所まで連れてったげる!」 グイと手を引かれ、体がグラリと傾く。 「ちょ、危ないから眼鏡返して」 「だめーっ。大丈夫、亜梨沙に任せて!」 キツく言った(つもり)のに、軽く流されてしまった。 兄の威厳は何処に……… .
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