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「ありがとうございましたーっ」
「…。」
満身創痍で美容室を後にする。
「…お兄?大丈夫…?」
亜梨沙は何故か急にしおらしくなってしまった様な、力ない声でそう言った。
「大丈夫だよ」
多分、今のはちゃんと笑えてたはず。
せめて亜梨沙だけでも楽しんでくれてないと、本当救われないよ、僕。
「よかった。
じゃあ眼科に寄って帰ろう?」
「うん。
ご飯食べてバイト行かなくちゃ。」
僕の腕を引く亜梨沙の力が少し強くなった。
元気取り戻したかな?
……お金は僕の初給料を使ったのは多分間違いないからもうそれはいいけど…
いい加減、眼鏡返してくれると嬉しいな。
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