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「帰ろうぜーっ」
帰りのHRが終わると、授業中とは打って変わって元気を取り戻した和がいの一番に跳ねて来た。
「お前、授業もそれくらい元気に発言したら」
「嫌だ。目立ちたくないし。」
鋭い突っ込みをする康明に、和は即座に拒否する。
クラスには、なんとなくいくつかのグループがある。
髪を立たせたり眉が整ったりしている人は少し苦手だ。
かと言って、スッゴク頭が良いわけでもない。
部活仲間で固まってるわけでもない。
女子とも気さくに話せる人達なんか本当尊敬するよ。
僕達は属に言う、地味めなグループ…らしい。
そしてそれは合ってると思う。
目立たず、地味に生きたい。…なんて、誰もが思う願望ではないだろうか?
………いや、そうでもない人も居るか。
そういう人達は本当、同じ人間だが別次元の人種に思える。
「うん、目立ちたくないよね…」
「だよなー」
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