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教室に着いた頃には本鈴が鳴り、先生もちょうど一緒になった。
「早く教室入れ~」
そんな掛け声をかけながら、先生は前のドアを開けた。
それと同時に斎藤君は後ろのドアを開け、教室に入っていく。
僕は後に続いてソロリと入った…が、クラスメイトがズラリとこちらに注目していて、正直泣きそうになった。
「号令は!」
僕を見てザワザワと騒がしくなったが、痺れをきらした先生がそう言うと、皆徐々に授業へと意識が向いた。
………はぁぁあぁぁぁ…
机に突っ伏して深いため息を吐く。
こんなに注目されたのは…いつぶりだろうか。
確か、小学校の時に表彰された作文を皆の前で読まされた時以来だろう。
あの時は、もう絶対賞とかとらないでおこうと思ったんだっけ。
「もうやだ…」
小声で呟き、ふと顔をあげて対角線上に斜め前の端に居る高橋さんを何気なく見る。
すると…
「…っ、」
高橋さんと目が合った。
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