program4

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. 「ねぇねぇ、檜山君」 「え……?」 6限目も終わり、自分の掃除場所であるパソコン室に入ると、同じ掃除場所当番である女子二人にいきなり話しかけられた。 いつもなら僕なんかスルーして、二人でずっとお喋りしてるのに。 「檜山君て、格好良かったんだね。」 「うん、本当ビックリしたよね。」 少し苦手な、キャッキャしたタイプだ。 「なんでいきなり変身したの?」 「てか今までなんであんなにダサくいれたの?」 「や~それは酷い言い方じゃない?」 「あ、やっぱり?あはは」 僕が答えなくても話しはどんどん進んでいく。 それにどう答えていいか、わからない。 …いくら外見が変わっても、中身までは変われないんだ。 中身は前の、ダサく弱いまま。 これを期に性格改革…!なんてポジティブにもなれない。 見た目と性格のギャップに、いつか誰かに文句を言われたりしないだろうか…。 「でもマジで。 檜山君いい物持ってたんだね~」 「物って言うなよ~」 結局僕は、ハハと渇いた愛想笑いをしているだけでその場は凌げた。 けど特に文句も言われなくて、ホッとした。 .
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