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「ねぇねぇ、檜山君」
「え……?」
6限目も終わり、自分の掃除場所であるパソコン室に入ると、同じ掃除場所当番である女子二人にいきなり話しかけられた。
いつもなら僕なんかスルーして、二人でずっとお喋りしてるのに。
「檜山君て、格好良かったんだね。」
「うん、本当ビックリしたよね。」
少し苦手な、キャッキャしたタイプだ。
「なんでいきなり変身したの?」
「てか今までなんであんなにダサくいれたの?」
「や~それは酷い言い方じゃない?」
「あ、やっぱり?あはは」
僕が答えなくても話しはどんどん進んでいく。
それにどう答えていいか、わからない。
…いくら外見が変わっても、中身までは変われないんだ。
中身は前の、ダサく弱いまま。
これを期に性格改革…!なんてポジティブにもなれない。
見た目と性格のギャップに、いつか誰かに文句を言われたりしないだろうか…。
「でもマジで。
檜山君いい物持ってたんだね~」
「物って言うなよ~」
結局僕は、ハハと渇いた愛想笑いをしているだけでその場は凌げた。
けど特に文句も言われなくて、ホッとした。
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