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. 「じゃ、俺部活に行くから。」 ニッカリと笑い、ラグビー部の部室に駈けていく康明と別れ、僕と和は門を抜け駅へ向かう。 「髪伸びたなぁー。夏前に切るかなー」 和は近所の床屋で切ってるという前髪を触りながら呟いた。 「僕もだいぶ伸びたかも。」 僕もつられて、余裕で眼鏡についている前髪を触りながら呟く。 「二人で美容室でも行ってみる?」 「えっ、美容室って女の子が行く所でしょ?!」 「いや、今は男でも美容室に行くらしい。信じらんないよなー」 驚いた。 女の子=美容室 男=床屋(理容室) という考えはもう古いのか。 けれど美容室なんかには恥ずかしくて行けないや。 「僕は行かないよ…恥ずかしすぎる。行くなら和一人で行きなよ」 「やだよ!一人でなんてもっと恥ずかしいだろー!」 「二人で行く方が余計に恥ずかしいよ。田舎者丸出しな感じじゃん!」 .
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