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仕事の帰り道、俺とルナは夕日で照らされている道を歩く。
「ふあ~あ、終わった終わった。」
「まったく、カイはいつも呑気ね。」
ルナは、くすくす笑った。
俺はその顔があまりにも可愛く思え、顔が赤くなっているのがばれないように空を見上げた。
「あっ、そうだ。」
ルナは何かを思い出したように、カバンの中をごそごそとした。そして、小さな箱を出した。
「あったあった。」
俺は何なのかわからず、首をかしげる。
「はい。」
そして、ルナはその箱を俺に渡してきた。
「何これ?」
「カイ誕生日おめでとう。だから、・・・・・誕生日プレゼント。」
ルナはいつもより少し恥ずかしそう言った。
「・・・・・ああ、そうだったね。」
「な~に~、自分の誕生日忘れてたの~。」
ルナはいつものしゃべり方になった。
「わ・・・・忘れてないよ。」
俺は心の中で叫ぶ。
(恥ずかしそうにしていたルナが可愛すぎて見とれていたなんて絶対に言えるわけないだろうが。)
「ふ~ん。」
怪しげにこちらを見るルナ。しかし、おそらくルナは誕生日を忘れているかどうかを疑っているのだろう。
「あ・・・・開けていいか?」
「うん、・・・いいよ。」
また、ルナの恥ずかしフェイスが俺の心を貫く。
「どうしたのカイ?早く開けなよ。」
「お・・・おう。」
カイは箱をゆっくり開けた。
すると、中には青く輝く石の指輪があった。
「こ・・・・これって。」
俺は、箱の中身に仰天した。
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