30人が本棚に入れています
本棚に追加
『疲れた…』
ジェットコースターも涙目なバイクを堪能した私だったがチャイムギリギリに着いたので良しとしよう
バイク置いてくるって言ったっきり元親くん帰ってこないし、文句も言わせてくれないのか
まぁ、サボりと考えたほうが妥当みたいだね。
あーあ、お母さんから元親くんのお弁当預かってるのに…お昼休み探さなきゃ。もう、世話が焼ける!
そこで教師が現れ、慣れない環境での授業が開始された
***
「だからもう無理っていってんだろ?」
「なんで無理なのっ!?いつもシてくれたじゃないっ!」
屋上でゆっくり昼寝でもしようと考えた俺はしばらくひなたぼっこがてら寝転がっていた
するとそこに同級生の女が現れた。……名前…なんだっけか、それくらいどうでもいい人間だ
しかしそんなどうでもいい人間と性行為をしていたのが俺、別に好きだからとか…気持ちがいいとかじゃねぇ。ただ単純に何かを埋めるように、何かをむさぼる様にいろんな女を抱いた
会いもできねぇ、ましてや思いも告げられねぇ相手に叶わない片思い。…いや、もう会えねぇからこんな低レベルなことしたんだな
いざ目の前にアイツが現れ、誤解が解けちまえば記憶を消したくなるようなことをしてたんだよな、俺
だからもう二度とアイツ以外を眼に宿すのはやめた。『姫若子』から『鬼若子』に変えてくれるきっかけをつくってくれた唯一の女だから
調子がいいのは分かってる、だけどな…
「ねぇ、聞いてるの?」
女のデカイ声が響けば我にかえる
「………なんだよ」
「……もう一回だけ…抱いて、そしたら元親のこと忘れるからっ!」
「…っ!」
コイツに"元親"と呼ばれ、吐き気がした。あぁ、俺って本当に馬鹿な男だ
「…これで、最後だぜ」
「うん……」
最初のコメントを投稿しよう!