30人が本棚に入れています
本棚に追加
しばらくして泣き止んだ桜が顔を上げ、元親を見据える
桜の母はそれを見るなり先に車に行ってるからなるべく早く来なさい、とだけ言い車内に入っていく
『ごめんね、元親くん。……今までありがとう』
「桜ちゃんがいなくなるのは寂しい……けど、だから」
『え?』
「次会う時までには俺、もっと男らしくなって今度は桜ちゃんを守るよ!……だからお別れの挨拶なんてしないで…っ俺だって寂しいよ…!」
『元親くん…』
「次会うまでには力をつけて、ぜったいにお姫様だっこしてあげる!」
『うん、っ…うん…ぜったいに帰ってくる…帰ってくるよ…っ!!』
小指を絡ませお互い涙で目をうるませながら微笑み合う、そして今の2人を表すかのようにその小指が離される
だいすきだよ、元親くん
だいすき、桜ちゃん
ぜったいに忘れないよ
ぜったいに忘れないよ
だから
かならず帰ってくるから
かならず帰ってきてね
続く
最初のコメントを投稿しよう!