◆はじまりの日◆

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いつもの帰り道。 “タッタッタッタッ” 後ろから駆け足の音が聞こえ、振り向いた。 ウサギを抱き抱えた小さな男の子が私の横を駆け抜ける。 (あっ!!あの夢!!) 現実に起きた。 「あっ。ボク待って!!」 そう言って夏樹に構わず男の子を追いかけた。 夢が現実になった恐怖より、いつも見れない“その先”が気になった。 「聖羅っ!!」 そして、男の子を追いかけてあの曲がり角を曲がった。 『聖羅、おいで。』 「お母さん!!」 お母さんの声に我を忘れて走った。
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