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いつもの帰り道。
“タッタッタッタッ”
後ろから駆け足の音が聞こえ、振り向いた。
ウサギを抱き抱えた小さな男の子が私の横を駆け抜ける。
(あっ!!あの夢!!)
現実に起きた。
「あっ。ボク待って!!」
そう言って夏樹に構わず男の子を追いかけた。
夢が現実になった恐怖より、いつも見れない“その先”が気になった。
「聖羅っ!!」
そして、男の子を追いかけてあの曲がり角を曲がった。
『聖羅、おいで。』
「お母さん!!」
お母さんの声に我を忘れて走った。
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