◆ウサギとアリス◆

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「待て、聖羅!!」 後ろから追いかけて来た夏樹に腕を掴まれ、我に返った。 「夏樹?」 「大丈夫か?聖羅。」 「お母さんの声がっ!!」 「落ち着け。何も声はしなかったぞ。」 「えっ!?」 そう言われ、お母さんを探すように周りを見渡すと、そこは真っ暗な暗闇だった。 でも、暗闇のはずなのに夏樹だけははっきりと見えている。 「アリス様!!」 どこからともなく誰かを探してる男の子の声がした。 「アリス様!!」 突然、隣から声がした。 隣を見るとそこにはウサギを抱えていたはずの男の子がいた。 「?」 何かおかしい。 さっき会った男の子とは何かが違った。
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