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放課後の人生相談の計画が纏まったところで柳瀬が俺達を先導するかのように教室へと走り出そうとした。
「待てよ。」
信太が素早く柳瀬の制服の襟足をつかんだ。
「!!!!!」
勢いよく走り出す寸前だった柳瀬は一瞬、首が絞まった状態になり涙目で咳込んでいる。
エロいぞ、柳瀬。
普段、目立たないから皆は気付かないようだが、柳瀬は時々仕草や表情がびっくりする程エロい。
柳瀬の目立たない地味な雰囲気を手本にするため、入学して三日程観察していて気がついた事だ。
あぁ、柳瀬のエロい姿に、蔵と信太が腐男子妄想に入ったじゃないか。
…しかたない、ここは信太の代わりに謝っておこう。
「すまんな、柳瀬。」
「なにすんねん!」
「走ったりしたら話しが聞けないだろ。」
「話しくらい、走りながら出来るやろう。」
「走ったりしたら蔵は明日寝込む。
蔵の身体に階段はキツイからエレベーターで行くぞ。」
あ、信太復活。
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