WARM・UP

14/18
前へ
/49ページ
次へ
―体育館― 「走れやぁ!」 「「おぉあ!」」 放課後の体育館に響く声。 「いや、今日も凄まじいなバスケ部は」 「人数は減ったっスけどね」 隣で見ているバレー部は毎度の事ながら、感心している。 「次!スリーメン!」 「待て待て!5人しかいねーんだぞ!」 「誰か2回出ろ!」 「あのなぁ!」 始まったこのやり取りに頭を抱えるのがバスケ部。 指を差して笑っているのがバレー部。 「月斗!テメェが無茶苦茶するからこんな事になってんだろがぁ!」 重低音の響く声で怒鳴っているのは、鬼丸 力。 南北バスケ部の201㎝のセンターだ。 「ヤル気かないんだ、ヤル気が!」 対して低身長ながら、力に怯む事無く食って掛かるのが若津 月斗。 イケメンの南北バスケ部部長。 ギャーギャー! 「みんな…2分の給水の後、ツーメン…するから…」 「「うーい」」 二人を無視してマネージャーである梨歩が部員に指示を出し、部員もそれに従う。 …いつもの南北バスケ部の風景である。
/49ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加