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―体育館―
「走れやぁ!」
「「おぉあ!」」
放課後の体育館に響く声。
「いや、今日も凄まじいなバスケ部は」
「人数は減ったっスけどね」
隣で見ているバレー部は毎度の事ながら、感心している。
「次!スリーメン!」
「待て待て!5人しかいねーんだぞ!」
「誰か2回出ろ!」
「あのなぁ!」
始まったこのやり取りに頭を抱えるのがバスケ部。
指を差して笑っているのがバレー部。
「月斗!テメェが無茶苦茶するからこんな事になってんだろがぁ!」
重低音の響く声で怒鳴っているのは、鬼丸 力。
南北バスケ部の201㎝のセンターだ。
「ヤル気かないんだ、ヤル気が!」
対して低身長ながら、力に怯む事無く食って掛かるのが若津 月斗。
イケメンの南北バスケ部部長。
ギャーギャー!
「みんな…2分の給水の後、ツーメン…するから…」
「「うーい」」
二人を無視してマネージャーである梨歩が部員に指示を出し、部員もそれに従う。
…いつもの南北バスケ部の風景である。
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