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円形の闘技場の中央では2人の男子生徒が戦っており、その内の、背の低い方が呪文を唱え始めた。
「──我、清浄なる流れに刃を求める──水裂波(スイレッパ)!!」
呪文を唱えた生徒の手元から水の刃が高速で放たれる。
その数3。
水裂波は水の下級魔法で、通常ならば刃は1つしか放たれない。
だと言うのに刃が3つ。
この生徒がより多くの魔力と精密な魔力コントロールでもって増やしたのだ。
一般的に、魔法の効果(この場合は刃の数)を変化させる事は大変難しく、この生徒の魔力コントロール能力も籠められた魔力も、通常より格段に高い。
流石はエリート校の学生、といったところか。
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