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結ヶ崎悠
「なんだよこの章タイ……物騒過ぎるだろ」
古河白雪
「章タイですって?メタ発言は控えなさい。喉を潰すわよ」
結ヶ崎悠
「お前の方が物騒だよ! ……で? 一体、何が血まみれなんだ?」
古河白雪
「血まみれというか……私、血の色が好きなのよね」
結ヶ崎悠
「いきなり凄い告白された……」
古河白雪
「何を言っているの? 深紅が好き、と言っているだけじゃない」
結ヶ崎悠
「うん。僕もお前がそのつもりで言ったんだと信じたいよ」
神鳥明菜
「なになに? 2人して何の話をしてたの?」
結ヶ崎悠
「聞かない方がいいかもしれないぞ……」
神鳥明菜
「んー?」
古河白雪
「結ヶ崎くん、神原さんの下着が見たいんだって。私たちに先に階段を上がらせ、後ろからそれを眺めようとしていたらしいわ」
神鳥明菜
「……聞かなきゃよかった」
結ヶ崎悠
「お前はどうして毎度毎度、下手すりゃ人間関係が破綻してしまいそうな嘘ばかりつくんだ!? おかげで清廉潔白ないんちょーにドン引きされちまったじゃねぇか!」
神鳥明菜
「……見せたげないよ?」
結ヶ崎悠
「なぁ、頼むから本気にしないでくれ。僕の社会的信用をこれ以上、下げないでくれ!」
古河白雪
「あら。でも見たいとは思ってるんじゃないの?」
結ヶ崎悠
「んぐっ……ま、まぁ、否定はしないよ?」
神鳥明菜
「否定してよっ!」
結ヶ崎悠
「いや、僕、自分に嘘はつけねぇよ」
神鳥明菜
「時には嘘をつくことも必要だよ。嘘も方言、優しい嘘、とかよく言うでしょ?」
結ヶ崎悠
「やー、ごめん。そんな言葉忘れちゃったよ。優しい忘却だぜ。消失だぜ」
神鳥明菜
「……なんだか貞操の危機を感じる」
結ヶ崎悠
「安心しろ、いんちょー。いんちょーの貞操は絶対、僕が守ってやる。たとえ僕が死んでも守り続けてやる」
神鳥明菜
「なんでそんな一生の覚悟を背負うの!? 犯人は結ヶ崎くんだよ!?」
結ヶ崎悠
「まぁ、それは置いといて」
神鳥明菜
「置いとかないで!? 一生の問題だよ!?」
結ヶ崎悠
「古河、結局、この章タイの意味はなんだったんだ?」
古河白雪
「……さぁ、なんだったかしら。そう言えば結ヶ崎くん。一度でいいから血の海で泳ぎたいと言ってなかったかしら?」
結ヶ崎悠
「そんなバイオレンスな夢を抱いた覚えはねぇっ! ……って、結局なんだったんだよ……」
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