不安(続き)

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ほてりそうな湯気の中。 熱い熱い、彼とのキス。 心地良い、陶酔のとき。 この人と唇を重ねた事実だけで ただそれだけで 今のあたしは生きられる。 同じ¨時¨を共有するだけで なんだって出来る気がした。 今、こうして一緒にいられるなら、それだけで充分なんだ。 彼があたしをどう思ってるとか 彼氏とか彼女とか そんなことは、もう大切なことではないのかもしれない。 あたしは彼が好きで。 好きで好きで好きで……。 それでいいのかもしれない。 こんなにもこんなにも あたしの心を一瞬で満たす彼と、限られた時間でも一緒に過ごせるのなら。 これ以上を望むべきではないのかもしれない。 彼とこうして唇を重ねているあたしは、世界一幸せだと思えるから。 .
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