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「ちょっと!!バカ!!」
「あははは結衣が焦ってる~」
こ、こいつ…。
友達を絞殺しようかと思ったのは初めてだ。
しかも「せーの」って…
あんたしか言ってないし…。
美帆のバカでかい声は向こうの団体に聞こえたに違いない。
あたしは怖くて、もう目を向けることは出来なかった。
数時間後、盛り上がったまま、一次会が終了。
ボーリングかカラオケどっちに行くかを決めようと、道端にたむろする。
この日、あたしはシンの家に泊まることになっていた。
引っ越しが近いシンの荷物を、少しずつまとめはじめた頃だったと思う。
「ゴメン、あたし帰るわ!」
適当に挨拶を済ませ、あたしとシンが住む街へ連れて帰ってくれる電車に乗り込んだ。
きっと今も彼が住む、大好きなネオンの街を後にして。
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