初恋の人

桜の花びらが
ピンクの絨毯を広げる
ふと香る懐かしい春の風の匂い
振り返ってもそこに君は
もういない

小さい頃初めて出会った公園を
君は覚えてる？

君が一生懸命作った砂のお城
僕がイタズラで踏んづけ壊した
君は泣いてたよね

僕は笑ってたけど
本当はごめんって言いたかった

小学生の頃は
毎日のように遊んでた

夏休みは僕の家で
ゲームに明け暮れたよね

一生懸命な横顔が可愛かったの
今でも覚えてる

中学生になって君に
好きな人が出来たって聞いた時
冷たい態度取ってごめんな

今思うと好意があるのが
バレバレだけど
やっぱり不器用だったから
自分の気持ち抑えられなかった

あの頃から君の事が好きで
君に取り合って欲しかった僕は
ああやって気を引くことしか
出来なかったんだ

不器用なのは今も変わらないよ

初めて君と付き合えた高一の時

ボロボロのママチャリで
色んな所行ったよね

夜中こっそり抜け出して
隠れスポットの夜景見せた日
君は大げさな程感動してたよね

あまりの可愛さに
思わず抱き締めたんだ

そこが君と僕の
初めてキスした思い出の場所
だったよね

高二の冬休み
初めて君と結ばれた夜

お互い緊張してて
それがおかしくって
顔見合わせ笑ったね

僕は可愛いって笑ったけど
多分僕の方が君以上に震えてた