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もう一度。
あの人に会いたい。
あの人の奏でる音を、
あの人の声を、聞いてみたい。
チラリと向いに視線を送れば、花梨も同じように視線を返してくれる。
うん。
一緒に探してみようね。
「そっかー。残念。もう一回会ってみたかったけど、諦めます~」
笑顔でお兄ちゃんに返事をしてる花梨。
その花梨の言葉を聞いたお兄ちゃんは満足げに「そうそう。なかなか見つからないだろうから、諦めたほうがいいよ。ね?」と、私に笑いかける。
花梨のほうがお兄ちゃんの扱いは上手いような気がするなぁ。
見習おう。
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