glancing

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それから…… 熱気に満ちた体育館から人の波が消えていき、心地よい風が入ってきて…… それでも、私の意識はまだあの音と姿を探して彷徨ってた。 「優愛? 優愛ってば?」 花梨の声に加え、目の前で振られた手のおかげで、ようやく意識が戻る。 まだ心ココにあらずって状態のまま、「何?」と一言だけ返せば、花梨は呆れたような表情を浮かべて、溜息をついた。 それでも、すぐにニヤッとした気味の悪い笑顔を作って、私の両肩に手を置いて言ったんだ。 「ね? 来て良かったでしょ? 生のクラトラなんて、私たちにはなかなか見れないんだからぁ~」 ナマのくらとら? そういえば、前にも花梨がそんな単語を口にしてたような?
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