予知するモノ

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セールは、福利厚生員や団体職員、学校教諭対象で、開催場所は市営の体育館だった。 ふーん、教職員との出逢いね~。 良いかもしんない。 あたしも、もう23歳だし、結婚を前提として、そろそろ…、あれだよね。 うん。 会場で出逢い、一緒にスノーボードなんか行ったりなんかしちゃったり? うん、良いかもしんない。 勝手に妄想を膨らませるバカなあたし。 胸騒ぎがする。 何かをキャッチする時は、【ニュースや紙面を賑わす事件】も、【良いこと】でも似たような胸騒ぎ。 何とも言えない不安感、強迫観念みたいなものが押し寄せる。 気持ちを集中して、頭の中で何かを見る。 ピンと映像が浮かぶ事もあれば、テロップみたいな活字が浮かぶ事もある。 映像は浮かばない。 でも、これは良い胸騒ぎ。 やっぱり何かある。 期待と不安が入り交じる。 ユミには言ってない。 「今日出逢いがあるよ」 なんて、あたしの特殊なモノを理解してるユミだって信じてくんない。 きっと信じてくんない。 「またまた~、超能力かい」なんて笑いながら流される。 理解すると信じるは別だから。
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