第二章・告白という名の爆弾

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「誰だ、こんな時間に。」 俺は机の上置いていた携帯を取って、耳に当てた。 「もしもし?」 [あ……あの、櫛成君……ですよね?] 「岡都さん?」 俺は少し驚いた声を出した。まさか、彼女のほうからかけてくるとは……。 電話の相手は俺の同じクラスで友達の岡都 恵菜。 中学二年の同じクラスである程度、挨拶する程度の関係だったが、ある日、部活帰りの途中、二人組の不良が岡都さんを絡まれているところ見かけた。 彼女が嫌々そうな表情を浮かべているのは、一目瞭然なのに、二人の不良はしつこく岡都さんに言い寄ってきた。 俺は、まだ一人でするのならほっとくが、男が群れて一人の女を絡まれるのはどうも非常に気に入らなかった。 だから、俺は男達に突っ掛かっていったら、一人の男に俺の顔をぶん殴られたが、そんなに痛みはなかった。 その後は、男二人に鳩尾をぶん殴ってそのまま彼女の手を引っ張って逃げた。 それ以降彼女とは、友達になっていた。 「どうした、こんな朝から?」 [あの……その……なんというか……。] 「?」 なんで、この人はいつもどもるのかな? 俺に話かける時、何故か頬を赤くしてどもってしまい、その後何処かにいってしまう。 [今日……いい天気だから、その、櫛成君のところ、行ってみようかなって。] 「ああ、すまないが、俺ちょっといそがし……。」 俺は断ろうとするが、。 (待てよ、どうせこっち来るって言っているんだし、絵梨達もいないから勉強を見てもらうにはちょうどいいか。) どうせ、今は家に誰もいないし、これ(英語)を教える奴いない。 だったら、成績がいい岡都さんに教えてもらった方が早いな。 俺一人の力でやれって? 無理言うな、頭が爆発してしまうわ。
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