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…御神楽公園内 PM6:50
俺は中に入り常備しているポケットからペンライトを取り出し、見える範囲を一望するも
「…何もないな」
実際この公園には、ブランコ、ジャングルジム、滑り台など、基本的な遊具が配置されていて、真ん中に穴が開いた、大きな山のアスレチックがあるのが特徴だ
しかし、時は夕暮れが過ぎ闇夜が近付く頃
遊んでいたであろう子供達は帰り、人影も失せた今は少し不気味さも醸し出している
しん、と物音なく静まり返った公園を俺は一瞥し
「・・・草むらか?」
俺は先ほどの音の正体が草むらにあると見当付けた
そして
「・・・」
見つけた。その音の正体を
「・・・子供?」
ライトを当てた俺の目の前には、
?『・・・』
小さな女の子が、草むらの中に横たわっていた
とりあえず、体が上下に動いているので生きているのは確認できる
問題は容姿だ
見た目は小学生低学年くらいだろう。その上から、大人が着るようなサイズの服をすっぽりかぶっている
しかもその服はコスプレか?と思うほど派手な、紫を基調としたドレスのような服だ
更には明かりに照されて反射したのは金髪。パッと見は外人に見えた
「・・・ホームレス…いや、こんな子供がそんなことには…」
よく見ると服の所々に、切れたような跡がある
「・・・何処からか逃げてきたのか?…それとも、捨て子か…」
どちらにしろ、面倒なことに巻き込まれたのは間違いなかった
「はぁ…やっぱ警察か?」
などと彼女に近付いたまま呟いていると
グルルルル・・・
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