最初は。

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訴えたかった… でも、訴えるとエスカレートする…言える訳ない。 ただ、曾祖父だけは、私を守ってくれた。 甘えさせてくれた。 唯一の心のより何処だった。 曾祖父が寝付いた。 義祖母と仲が悪かった曾祖父も、酷い目にあった。 手出しが出来なくなった曾祖父にも手を上げていた。 曾祖父の僅かな抵抗は、義祖母が仕事をスプーンで食べさせようが、口を開けなかった。 夕飯は、私が寝床に行き、スプーンで食べさせた。 曾祖父は、喜んで食べてくれた。 そんな曾祖父も、小学四年生の時他界。 まだ意識が僅かにある時、私を見て「いつも傍にいるから」と言ってくれた。
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