1人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
そう来たか、と大木は思った。
大木はなぜだが、
「誰にも言った事がないんだけど……」
というようなカミングアウトされる事が多かった。
それは単に、友達が少ないそうで、他言する可能性がないと思われているからかも知れない。
誠実そうだからとか、話しやすいとか、好意的に考える程、大木の頭は楽観的にできてなかった。
「部屋の照明にコードを下げて首を吊ろうと思ったんだけど、照明ごと落ちちゃって失敗しだけどな」
「そっか、失敗してよかったな」
淡々と答える大木を気にするでもなく、相手は続ける。
最初のコメントを投稿しよう!