着信…

１番

（このクラスだ…）
クラスの風景が映っていた。
動画は全体を見渡して、ある一人を映しだした。
（…天羽くん？）
彼はこっくりと船を大きく漕いで眠っていた。
（…ちょっとヤバくない？転けそう;）
ガターンっっ!!
若菜がそう思った瞬間、彼は椅子から落ちた。

ここで動画は終わった。
「（…何これ？前にこんな事あったかな？）里美ちゃん、前に天羽くんってさっきの授業の時に椅子から落ちたことってあった？」
「なかったとは…思うけど…どうかしたの？」
「いやっ（こんな動画見せれない…盗撮っぽいし;;…チェンメにしては身近すぎるよな）」

動画の事はあまり気にしなかった。

（メールは…どうしよう？怖いから消そうかな…でも消したら消したで怖いな）
メールは置いておく事にした。

――――

次の日

「授業始めます」
授業が始まった。

「―――ですから、発達は―」
(眠い…寝てる子いないのかな？)
クラスを見渡した

(あっ１人ヤバいのがい…Σぁっ!?)
昨日のメールの事を思い出した。
(確か…昨日動画見たとき、天羽くんが椅子から落ちたはず…現にこっくりとしてるし…まさか、ね)

彼は昨日見た動画のようにこっくりとしていた。

「…里美ちゃん」
「何？」
「天羽くん見て、ヤバくない？」
「…落ちそうだね」
ガターンっっ!!
彼女がそう言った途端椅子から落ちた。

「痛っってぇ!!」
「びっくりした…大丈夫？」
「大丈夫です…僕が一番びっくりしましたよ;;」
大丈夫??とクラスのみんなが声を掛けていた。

(…ちょっと再生してみよう)

先生の死角になる所でメールを開き再生の部分を見てみると、再生が点滅をしていなかった。

(昨日は点滅してたのに？…しかも再生出来ない)
動画を思い出そうとするがそれは曖昧であった。
(今の授業と天羽くんが転けるぐらいしか思い出せないや;;)