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―伊藤麻美―
『ありがとうございましたー』
店員さんの元気な声を背に受け、私は店を後にする。
『ちゃんと受け取れたかぁ?』
そこには、佐伯先輩とその彼女、香織先輩が待っていた。
私は頷き、それを2人に見せる。
『綺麗、高そうなカメラね?』
『はい、これでしばらくお金は使えませんね…』
『本当に良かったのか?遠藤のカメラで』
私が購入したのは、デジタル一眼のカメラ。
祥子が、生前予約していた物だ。
『はい、祥子も喜んでくれるといいけど…』
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