第1章 出会い

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でも、その創り話の前に納得せざるを得ない事がある。 『①ガラスの中からいきなり飛び出してきた事 ②その二人は見た事のないカジュアルな服装をしている事 ③出来過ぎたその話の節々に、やけにリアルで専門的な言葉が出てくる事 ④ガラスから飛び出してきた時、顔面を蹴り上げられ陥没させられ事』 きっと④の「顔面の足跡」が一番の証拠になるだろう・・・・・・。 (中略)それから色々な経緯を経てカシムとレイアは慶斗と行動するようになり、カシムは家に篭り何やらラジカセを改良している(ラオと交信できる物)。 レイアはこっちの文化を知る為に慶斗と学校へ行く事になる。 ※自分が最初から居たかの様に脳周波を操作できる 器具を仕様し学校へ。 2ヶ月が過ぎた頃、街外れに新たに空間に歪みが生じている場所を見つける。 カシムが調べた結果最近開いたものらしい。 ※この歪みは第一ゲートと呼ぶ事にした。 だが認識が甘かった。 それはラオから「意図的に」開かれた歪みであり、そこを通って 『自分達以外に何かがきた事』 など知るハズもない。 第一ゲート発見から二日後、この世界の者ではない人に慶斗とレイアが襲撃される事となる。 身のこなし方、銃刀法違反で捕まってもおかしくないカギ爪をお構い無しに振り回す。 カギ爪はブロック塀に当たってもお構い無し、遠くでブロックが崩れていくのが見える。 逃げながらレイアはAGっぽいけどAGじゃないみたいと言っているが・・・訳が分からない。 正直どうでもいい。 街の不良、チンピラ、ヤクザに目を合わせてもこんな襲われ方はしない。 一方的かつ理不尽極まりない攻められ方。 意味も判らないまま、ひたすら逃げる。 その間レイアの身のこなし方をみて思った。 「どんなアスリートでもこの動きは出来ない」と思いつつ本当にこの世界の人じゃないと改めて思い知らされる。 それと同時に、 レイア以上の身のこなし方をするカギ爪男にとにかく冷静に、そして出来る限り大声で 『お前は時代錯誤の忍者かッ!』 とツッコミを入れてみる慶斗。 するとカギ爪男の口元が笑った気がした。 背筋がゾクッとし、口元が引き攣って仕方がない。 言わなきゃよかったとなど、色んな意味でさらにツッコミたいが自分の顔面全体が痙攣しそうなのでやめる事にする。 逃げながらレイアとカギ爪男を見ると、なんだか楽しそうに見えるのは気のせいか? 慶斗は声に出さず心の中で冷静に、さっきよりも大きくツッこんでしまった NO.3へ
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