紅湖と申します

4/9
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
槻子いや・・・ 雪の乙女とは北国を祀り事、祭事、浮遊体などを取り扱う上級霊であった 私は南を取り扱う上級霊である 昔から700年前から 北国と南国の間を取り扱う上級霊は桎梏という男である 私と乙女は桎梏に取り入り北国と南国の間を占領する事を約束したのであるが 乙女は桎梏に取り入られてしまい上級霊から浮遊霊へと蔑まれていたのである 「乙女よ700年かかってやっと人間か」 悔しくもあるが自然の摂理には適わぬか 乙女は座禅を解くことなく応えた 「やはり桎梏の呪縛には適いませぬな」 ・・・呪縛か 私にも邪念という意味では取り憑いておるわ 私も舞を続けながら問うた 「して桎梏は何故消えた? 探しても気配すら妖気でさえ感じぬな」 乙女は続けた 「私の呪縛として生き続けておりますが 私の寿命と共に消えましょう」 ・・・ほう。その為が故の転生か 雪の乙女らしいな この女・・・ ちと転生するのを計算し過ぎたな
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!