そのころの未来視の魔眼

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聖魔杯の舞台と成った隔離空間は久々に賑わっていた。  「あら、なにやら面白い事になってるじゃない」 「ノアレではないですか、マスターはどうしてますか?」 「相変わらず、それよりこの状況はなんなの?」 開会式等のイベントでちょくちょくお世話になった広場には複数の大型スクリーンに加え、ケータイ用に改造された外付けHD、奇妙な覆面達がひしめいていた。 「ラティさんを中心に魔殺商会が本気になってくれました」 「そろそろエリーゼも本気になるだろうけどね」 よくわからないといった様子で首をかしげるウィル子。  ノアレはいたずらっぽく笑うと再び飛び立っていった。  「どうしたのだウィル子?」  「いえ、なんでもって、何ですかその外付けHDは!!」  「ふふふ、これから魔殺商会が総出でモバゲーに参加するのだ、サーバー落ちさせないために容量を増やしてやるのだ」  そう言っているといきなりスポットライトが灯り、舞台上の鈴蘭とリップルラップルを照らす。  「は~い、みんな集まったね。ただいまよりゲーム大会始めるよ!!」  「今回は聖魔王と未来視の魔眼をたたきのめすのが目的なの、優秀成績者には私以外の社員とデートする権利をあげるの」  「ちょっと聞いてないよ!ってその辺の覆面共、異常に盛り上がるな!!あと女子も頬を赤くするな!!!」  「私としては新キャラ作りとかしちゃうくらい親密な付き合いも許すつもりなの」  「そこ!ウェーブしない!!女子もドキドキしない!!!あとかっこも逃げない!!!!」  本当にこんな調子でヒデオと翔希に勝てるのだろうか?  なんだか不安になってきたラティであった。
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