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しばらくすると、目的の戦場にたどり着いた。
争っているのは国同士
国といっても小さな国で、国王とかがいて領土争いみたいなものだ
赤い格好をした奴等と白い格好をした奴等が戦っている。
赤いほうは確かリクストとかいう国の人間だ
白いほうはトルガートだったか
まぁ、どこの国にも属してないレヴァンにとってはどうでもいいのだが
上空から見たところ、それほど人数は多くないようだ
この様子なら、上空と地上に別れて攻め立てていけば
すぐに終わるだろう
幸い、奴等は目の前の敵のことで精一杯らしく、まだレヴァンたちに気づいていないようだ
竜たちに作戦を伝え奇襲をかける
竜が奴等に向かって炎を吐いた
いきなりなことで回避出来るわけもなく、何人かが炎で焼かれた
そこで、ようやく奴等はレヴァンたちの存在に気づいたようだ
奴等は剣を振り上げ、魔法を使い、向かってくる
だが、何人もの人間がやられ、かなわないと感じたのか蜘蛛の子を散らすように逃げ惑い始めた
レヴァンも地上に降り、次々と人を斬り倒していく
そんな中、レヴァンの目に一人の男の姿が映った
その男はこの状況にも関わらず、俯き地面に座り込んでいる
そいつは戦場では目立つ銀色の髪を持ち、白い格好をしている
そして、右目を包帯で覆っている
白い格好をしているのでトルガートの人間かと思ったが、他のトルガートの人間の服装とは違う
しかも銀髪や顔、服にべったりと返り血をつけている
これは強いという証拠だ
レヴァンは俯いている男に構わず、彼に向かって剣を振り下ろした
ガキィインッ!!
レヴァンは自分の目を疑った
俯いていた男が、俯いたまま自分の攻撃を剣で受け止めたのだ
男はゆっくりと顔を上げ、隻眼の翡翠の瞳にレヴァンの姿を映した
そして、ゆっくりと口を開いた
「おまえ・・・どこの者だ?」
レヴァンはそんなことにお構いなく、今度は男に向かって足を蹴り上げた
しかし、いとも簡単に避けられた
それどころか、足を掴まれバランスを崩してレヴァンは後ろに倒れた
「っ!!?」
背中を強か地面に打ちつけ、レヴァンは痛みに顔を歪めた
鎧を身につけているため怪我はしなかったが、打ちつけた反動で体が痛む
すると、視界の端で銀髪の男が剣を持つ腕を動かしたのが見えた
ヤバい! 斬られる
レヴァンはそう思い、思わず目を瞑った
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