4人が本棚に入れています
本棚に追加
小さな街、セレント
緑豊かな街だ
この街は小さいながらも、とても栄えていた
だが、ある日の夜
街は一変した・・・
今、この街は赤と黒の世界・・・
赤々と燃える炎が街を焼き、剣と剣が交わる金属音、人々の悲鳴
緑豊かな街セレントは一夜にして、消えた
夜、何者かによって襲撃を受けたのだ
街は血に染まり、肉の焦げた嫌な臭いが漂っている
そこら中に死体が転がっている
餌を食い漁りにきたであろう、鴉の鳴き声が煩い
まるで地獄絵である
その中で、たった一人
生き残っている者が居た
幼い少年であった
見たところ歳は5、6歳ほどだろう
少年はぽつりと一人
たたずんでいた
「パパ・・・ママ・・どこ?」
と弱々しく呟いた
このままほっておけば
少年は間違いなく息絶えただろう
最初のコメントを投稿しよう!