仲間入り

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「シルバー、これは何だ?」 森に帰ると、群れの長のオス竜オルガが訪ねた 「街は壊滅していた。 そして、この少年だけが生き残っていた」 「だから、連れてきたのか?」 オルガは気に入らなさそうに言った 「こいつには親が居ない このままほっておけば死んでしまう・・・」 シルバーがそう言うと 「・・・ならば、そいつの面倒はおまえが責任を持って見ろよ」 と言ってくれた それから シルバーは少年を一生懸命世話をした そのおかげで 少年はすくすくと育っていった 最初、少年には名前が無かった なので D・イリュース・レヴァン という名前も付けてやった 後から気づいたのだが 少年の体には複数の傷跡があった 親に殴られたとレヴァンが話してくれた どうやら酷い虐待にあっていたようだ レヴァンはすっかり竜たちに馴染み、いろんなことを話してくれるようになった 今では、オルガにも懐いてしまった こうして 少年はドラゴンたちに育てられたのだ
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