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いつからだろう
他人との境界線を
完成させてしまったのは
無表情以外
顔に感情を出さない人
眉間にシワを寄せる
サラリーマン
電車に乗っていた
長く乗っていたんだ
皆無表情で俯いて座っている
私もその1人
そこへおばあちゃんが乗ってきた
誰も椅子からどかない
すると、向かい側の男子学生が
「あの、良かったら座って下さい‼」
と、大きな声をあげて言う
きっと
私含めて多くの大人達が
恥や罪悪感に似た感情を抱いただろう
彼の純粋な行動から
気持ちを感じとれた
伝わった
いつからだろう
他人との境界線が出来てしまったと
自分で決めつけてしまったのは
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