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ざぶん、水落が響く。そしてリリの視界に入るのは青く高い蒼穹と、彼女のカラダと全く異なる引き締まった肌色。
身動きが出来なく、あまりの事態でもはや抵抗する事すら思いつかないリリ。組み伏せた下の少女がさらに大人しくなったのを感じ取ったのか、更に青年が顔を寄せる。
「~~~~っ」
硬く目を閉じてせめてもの現実逃避をする。それでも分かる相手の荒い息づかい、そしてためらいなくペタペタと大きな手がリリをなぞる。
(神さま、神さま神さまっ、今まで全然拝まなくてごめんなさいっ、昔大っ嫌いって言ってごめんなさい、これからちゃんとお祈りもお供え物もするから助けてくださいっ)
「あった。あのビンに背負った弓、おまけに独り言をいう挙動不審。やっぱりテメエがオレをこんな姿に変えた犯人だろ」
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