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……。
ん、いつの間にか眠っていたようだ。
風のざわめきと、ほんのちょっとの雑音に、目が覚めた。
身体に染み付いていた倦怠感は失せた。
これも単に若さ故、なのだろう。
若い身体とは、青く、新鮮だ。
満ち足りて、全てが上手くいくような錯覚を感じる。
そして、その幻覚に溺れ、苦しむものだ。
……なんだろうな。
自分は、こんな事を考える人間だったろうか。
どうも、いろいろと可笑しいようだ。
ところで、さっきから聞こえる雑音は、何か呼び声のように感じるのだ。
鼓膜が伝えた訳ではない。
こう、直感的に響くのだ。
疲労も爽快した身体を起こし、その声に応えるようにゆっくり歩き出す。
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