新撰組《壱》

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近藤は苦しくとも苦しくとも、世辞を精一杯言った これは土方に含まれた、絶対の事である どうしても芹沢鴨が必要であり、何をしてでも引き止めなければならない。 (いいか近藤さん) 土方の昨夜の声が反響してくる (あんたは芹沢に足の裏を舐めろ、といわれればあんたは否応なしに舐めなければならない 最優先であの男の機嫌をとってくれ) 自らの心情をすり潰し、苦虫を噛み潰し飲み込む思いで精一杯のご機嫌をとり続けた
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