幕末

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「流行り病さえなければな… 人とは一度遠ざかると中々帰ってはこんようだ」 近藤はため息をついた 天然理心流は派手さがなく、人気がない実戦流派であった そのために門弟には商人などが多くあまり真面目ではなかった 病が流行りだしたころから人が少なくなり、来なくなった者もいる 「仕方ねぇさ 武士でさえ腰抜けばかりの世の中だ」 土方は吐き捨てた この時代の武士は道場である程度の免許をもらうと通うのを辞めてしまう 流派の免許も己に箔をつけるものになってしまった
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