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「あ、龍我おかえり。」
「…また来てたのか、龍也…。」
寮に帰ると、龍也がのうのうと俺の部屋でくつろいでいた。
確かに、いつでも来ていいぞ、と合い鍵を渡してはおいたんだが。
…あぁもう、自業自得か。
「従姉妹、元気だった?」
「…あぁ、相変わらず。」
「そりゃよかった。」
自分で聞いといて、興味なさげにこたえる龍也。
これもいつものことなのでほっとく。
「ケーキ、買って来たけど…食うか?」
「え、まじで?食べる食べる!!」
雅の働いている店で食べたケーキが意外に美味かったから、みんなの分を買ってみたのだ。
龍也にも、ちょくちょくここに来るから賞味期限ギリギリまでとっといてやろう、と一個余分に買っておいてよかった。
まぁ、こんなすぐに渡せるとは思ってもみなかったが。
「あ、美味い。」
…もう食ってるし。
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