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―――…日曜日
私はバイトに行くために学校を抜け出した。
まぁ、鍵なんてない開けっ放しの校門からだから、コソコソする必要はないんだけど。
私が働いているのは、少しオシャレなカフェ。
決してメイドカフェなんかじゃないよ。
最近は土日だけじゃなく、平日も少しはいってたりする。
だから、みんなと遊べる時間は減るけど、少しでも稼いで龍我や紅奈に返さなきゃ。
「…よし!!」
店の前で気合いを入れて、裏口から控え室に向かう。
「おはよーございまーす!!」
「あ、おはよ。今日も元気いいね。」
「あはは、ありがとーございます。」
控え室にいたのは、仕事仲間で一番仲のいい流依さん。
芹澤 流依[セリザワ ルイ]
茶髪に黒い眼をした男。
優しくて、わからない事などを丁寧に教えてくれる、頼りになる人。
流依さんはキッチンの方で働いていて、とてもおいしくてきれいなご飯をつくる人。
私は流依さんのつくった料理を運ぶのが、何気に好きだったりする。
「今日もがんばろうね。」
「はい!!よろしくお願いしますっ。」
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