TELL ME WHY?

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  「どうしたんですか?流依さん。」 「…いや…、雅が、泣きそうだったから。」 運び忘れた料理でもあったか、と思っていた私は、流依さんの言葉にポカーンとしてしまった。 理由はそれだけ?っていうのと、気づかれていたんだ、っていう恥ずかしさが顔を赤らめさせる。 そんな私を見て、流依さんは私の頭をポンと撫でてくれる。 なんだか笑顔がこみ上げてきて、私は控えめに笑った。 「ほら、これでも食え。」 そう言って流依さんが差し出してきたのはシフォンケーキ。 「え、いいんですか?」 「いいよ。今お客さん少ないし、さっさと食べちゃいな。」 「あ、ありがとうございます。」 キッチンの出入り口近くに置いてある椅子に座り、柔らかいシフォンケーキを食べる。 「…おいしい…。」 「だろ?」 見ていたのか、流依さんは私の言葉にそう言って笑った。 その笑顔があまりにも眩しくて、思わず私も笑っていた。  
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