二つの光

成長、そして入学。

二人が１５歳になる年。

五大国の争いは収拾に近づいていた。

それは、それまで防戦しか行っていなかったリベルが積極的に他国に侵攻を始めたことにある。

富国強兵の政策により、他の国より余裕のあったリベルが他国を攻めることにより、武器作りに長けた技術を持つ国アークザスと最も領地の狭いゲルトがリベルの傘下に入ったのだった。

残るは最も大きな領地、領民を支配するラーキアと武に優れた素質を持つ民族の国ミタマの二つとなっていたのだ。